この地図は国産の食材のみを使った1日の食事を表現している。現在人口増加に伴う食糧難が問題である。食糧難が進むと自国での供給を優先するため食糧を輸出する国は少なくなる。貿易が止まり、自国生産物だけで食事を行うとき、どのような食材をどれだけ食べられるのかを表現した。ゆがみの少ない新しい世界地図、オーサグラフへマッピングした。遠目から見ると色の鮮やかさで食糧に満ちている国が直感的に視認でき、近づくとハッチングから具体的な食材を確認できる。南極大陸上のアイコンは食糧飽和ランキングを示しており、世界的に牛乳やじゃがいもが余分に生産されている。しかし現状でも日本を含めた多くの国で自国の食料をまかなえておらず、今後国どうしの関係や食料生産における課題を再認識させる。
現在の実際の食糧生産量から自給率を算出し、1日に必要な栄養素と照らし合わせ、国民全員がその栄養素を満たすことを基準とした。六角形の平面充填をベースにハッチングパターンを考案した。六角形の中には食材を模したアイコンが並ぶ。国民全員が毎日理想の栄養素を摂取できる量が供給される食材に完全な形状のアイコンが割り当てられている。それを満たしていない食材は5分の1ごとにアイコンが痩せていく。例えば5分の1形状の牛乳がハッチングに描かれていたら、その国の国民は理想量の牛乳を5日に1度しか飲めない計算となる。